NHK特集が大学入試に採用──注目された「外国人入居問題」
2025年度の松山大学入試（小論文）に、NHK NEWS WEBの特集「“日本人ではないから…” 国籍だけで入居不可に!? その実態は」（2024年10月公開）の内容が取り上げられました。この特集では、外国人が日本で部屋を借りる際に直面する差別の実態と、それに対する社会の取り組みが描かれています。
番組に登場した現場の声と関係者たち
特集には、外国人入居者を受け入れている不動産オーナーや、外国人向け住宅サービス「FRIENDLY DOOR」を展開する企業の担当者が登場。彼らのリアルな体験や工夫が語られました。また、当社代表取締役であり、公益財団法人 日本賃貸住宅管理協会 常務理事／あんしん居住研究会会長、関連団体の理事でもある荻野政男も出演し、業界全体の課題と展望について発言しています。
衝撃を呼んだ実例とSNSでの反響
特集で紹介された具体的な事例として、日本語が堪能で保証人も用意した外国人講師が内見すら断られたケースや、イギリス人俳優がSNSで再現した“入居拒否”の動画が取り上げられ、多くの共感と議論を呼びました。
拒否の背景にある不安と偏見
入居拒否の背景には、「文化の違いによるトラブルへの不安」や「過去の経験から来る警戒感」があるとされています。ある調査によれば、過去に外国人との間にトラブルがあったと答えたオーナーは5割を超え、そうした経験が外国人受け入れの障壁となっている現実が浮き彫りになりました。
前向きな変化──受け入れに向けた新たな取り組み
しかし、社会全体としての前向きな変化も見られます。外国語に対応できるスタッフの配置や、入居前の丁寧な説明、そして「外国人歓迎」の不動産会社を検索できるサービスなどが広がりを見せています。実際に「FRIENDLY DOOR」には全国で約5,700店舗が登録され、そのうち約4,400店舗が外国人入居に積極的です。
小論文で問われたのは「共生社会」へのまなざし
今回の入試問題では、こうした現実を踏まえ、外国人と地域社会の共生や差別の解消について、自分自身の視点で考えることが求められました。単なる知識の暗記ではなく、多様な立場を理解し、課題に向き合う姿勢が試される内容です。
「誰もが住める社会」に向けて
住まいは、すべての人にとって安心して暮らすための基盤です。国籍や言語の壁を越えて、誰もが受け入れられる社会を築くには、私たち一人ひとりの意識と行動が大切です。このテーマは、単なる住宅問題ではなく、日本社会の多様性と包摂力を問い直す大きな課題でもあると言えます。
※出典：NHK NEWS WEB 特集「“日本人ではないから…”国籍だけで入居不可に!? その実態は」
//www3.nhk.or.jp/news/html/20240621/k10014486061000.html
【中国語版】
NHK专题被列入大学考试题——“外国人租房问题”引发关注
在2025年度的松山大学入学考试（小论文）中，NHK NEWS WEB于2024年10月发布的专题报道《“因为不是日本人……” 仅因国籍被拒绝租房！？其真实情况》被采纳为出题材料。该报道聚焦了外国人在日本租房时所面临的歧视与偏见，以及社会各界对此的各种应对举措。
登场人物——来自一线的真实声音
在节目中，不仅有接纳外国租客的房东，也有运营面向外国人的住房信息服务“FRIENDLY DOOR”的公司负责人，他们坦率讲述了自身所遇到的困难与努力。
此外，株式会社ICHI的社长荻野政男先生也接受了节目采访。他同时担任公益财团法人日本租赁住宅管理协会常务理事、安心居住研究会会长，作为相关行业的重要代表人物，深入谈及了当前整个业界所面临的课题及未来的发展方向。。
引发共鸣的案例与SNS上的反响
报道中提到了多个令人震惊的实际案例：比如，一位精通日语且拥有保证人的外国讲师，却连房屋内览的机会都被拒绝；又如，一位英国演员在社交媒体上还原了自己遭遇租房拒绝的情景，引发了广泛的关注与讨论。
入住拒绝背后的不安与偏见
房东拒绝外国租客的背后，往往源于对“文化差异可能引发纠纷”的担忧，或是“以往的负面经验”所造成的戒心。有一项调查显示，超过五成的房东表示曾与外国租客发生过问题，这种心理上的顾虑也成为阻碍外国人租房的重要因素。
向好而行的变化与努力
尽管如此，社会层面也正在出现积极的变化。例如，配置能使用外语的工作人员、在签约前细致地解释入住规则、提供可检索“欢迎外国人”的不动产服务等，种种举措正在扩展。以“FRIENDLY
DOOR”为例，目前全国约有5,700家店铺注册，其中约有4,400家积极欢迎外国租客。
考题重点——思考共生社会的可能性
此次考试题目并非考查知识记忆，而是希望学生结合实际案例，深入思考外国人与地区社会的共生方式以及如何消除歧视。考生被要求理解多元立场，并以自身视角回应社会课题，展现出主动思考的能力。
建立“人人可居”的社会，需要你的参与
“住”是所有人安身立命的基础。要实现一个不论国籍、语言都能安心居住的社会，离不开每一个人的意识提升与行动支持。这个问题不仅关乎住房，更是在检验日本社会是否真正具备多样性与包容力的重要课题。
